2/21予算委員会、高口質疑!~地域はだれのもの?放射35号線延伸部分(タテ3)に物申す!
本日の議会、放射35号線延伸部分(タテ3)を取り上げました。
放射36号線まちづくり計画に関連する氷川台駅前や、環境費で言い足りなかった公園の問題も用意していたのですが、タテ3の途中で時間ぎれ。
最後の1問間に合わず…14分、短かった!
言い足りなかった部分や、やりとりに合わせて多少変わっておりますが、元の原稿をUPしておきます。
質問できなかったぶんもUPしております。ご覧いただけたらうれしいです。
*正式な議事録は、区議会HPのUPをお待ちください。
1.放射35号線
私は桜台で生まれ育ち、この練馬区をこよなく!愛しています。江戸時代から続く昔ながらの道も、「平均階数2.2階」という低層のまちなみも、とても「練馬らしい」と感じます。
今は、古民家を改造したコミュニティハウスに若い人が集うなど、「古いもの」「そこにしかないもの」「長く根付いた文化」に、価値が置かれる時代です。新しい大型道路をどーんと通し、高いビルを建て…というインフラ中心のまちづくりでは、時代に取り残されてしまうと心配です。
今こそ、子どもたちに残したいのは、「練馬らしい」街並みです。
Q1 「5年で14km」の意味は?
ところが、「第2次みどりの風吹くまちビジョン」では、区内の都市計画道路は「5年以内に14km着手」と示されました。この数字の根拠と、都から決定が伝えられたうえでの数字なのか、2点伺います。
*区回答
予定の8割=14km。
都から言われたのではなく、区が決めた
→都の決定事項ではないということで、安心しました。
Q2 タテ3とは~期限より、地域への丁寧な説明を!
第四次優先整備路線には、放射35号線延伸部分、通称「タテ3」が含まれています。タテ3は、環七から早宮までを貫く、幅27~最大42メートルの超大型道路です。
「練馬らしさ」の一つである、昔ながらの商店街や、歴史あるお寺も壊してしまう計画です。
放射35号線は4車線の予定で、環境アセスメントだけでも1、2年かかります。5年以内となれば、「大急ぎ」という印象です。
約600軒が立ち退きを迫られ、用途地域の変更により、沿道には高いビルが建ち並ぶと予想されます。まちを激変させ、住民の人生を左右する計画ですから、大切なのは期限よりも、地域への丁寧な説明と、形式的ではない、本物の合意形成だと考えますが、区の認識をお聞かせください。
*区回答:丁寧に説明はする
→ぜひ丁寧にお願いしたいと思います。
Q3 そもそも必要ない!
しかしそもそも、地域の方々からは、タテ3は必要ない、だけでなく、むしろ有害だとさえいえる論拠が、たくさんあがっています。
1点目、練馬区の「道路整備率」は「50%」で「遅れている」と言いますが、練馬より整備率が低い区には世田谷、中野、杉並ほか、4区もあります。整備率の高い都心部が、平均値をあげているのです。
2点目、環七から埼玉へのネットワークは、放射36号線の工事が終われば完成し、取り残される心配もありません。
3点目、交通量ですが、近隣の道路をピーク時と比べると、千川通り57%、川越街道、目白通り、新大宮バイバス約70%、環七81%と、すべて減少。
4点目、道路予定地は、区東部では交通事故が非常に少ない、安全な地域の一つです。交通事故は、大きな道路付近で多いことも確認済みです。
5点目、延焼遮断機能は、気象条件にもよります。糸魚川の大火のように、風があれば道路を超えて広がります。重要なのは、密集事業や不燃化など、地域の実情に合った対策です。
6点目、街路樹は、「今は枝が広がる樹木や、交通の支障になるものは植えない、桜やケヤキも植えない」と第四建設事務所が回答。低木で、みどり豊かな道路でしょうか。
7点目、まちづくりにかける税金は1%と言いますが、地方自治体の予算の大半は固定費です。限られた新規事業予算の中で、数十億円は決して低くありませんし、区税でも都税でも国税でも、払う側にとっては同じ税金です。
以上の理由から、住民が反対するのももっともです。丁寧な説明のためには、これらの意見に耳を傾け、区が自ら必要性を検証すべきですが、いかがでしょうか。
何より、実際タテ3は必要ないまま、すでに半世紀。これだけの根拠が出て、東京都まかせ、計画ありきでは、丁寧な説明になりません。
Q4 一部でなく、多くの住民が、必要ないと言っている!
さらに最新版の『区民意識調査』によれば、176地区の傾向を、「都市インフラの整備」「災害に強いまちづくり」については、「全体として満足度が高い」と評価しています。
逆に満足度が低いのは、「地域環境の保全」とあり、「道路はこれ以上必要ない」という、176地区の意識が読み取れますが、この結果をどう受け止めますか?
*区回答
・これだけを見て判断しない。総合的に判断
・「都市インフラの整備」が要望の1位にあがっている
→都合のいい結果のときは、「区民意識調査がよかったから」という根拠にも使用しないで頂きたいと思います。
→P96「施策への要望」を地区別でみると、176地区で、「都市インフラの要望」は、Cランク(20-30%未満)にも入っていません。
→「非常に信頼性が高い」という答弁もあった「区民意識調査」における練馬区自身の調査の結果を、誠実に受け止めるよう要望し、次の質問です。
Q5 大型道路は、むしろ困る!
何より、大型道路ができると、困る人が大勢出ます。その象徴が放射36号線で、開四小は正門前にもかかわらず、横断歩道ができない見込みです。子ども、高齢者、障害者……立場の弱い人にとって、道路こそが「障害」です。
道路が実際に、地域や立場の弱い方に大きな影響を与える点について。
また、立場の弱い方の生活を守ることこそ、基礎自治体である区の大切な役目だという点、2点の認識をお聞かせください。
*区回答:横断歩道は要望している
→区は要望するしかできません。
(立場の弱い方や、それを守る役目については触れず……)
*この後からは、時間切れとなった原稿です。
Q6 コミュニティと人に、悪影響!
2050年には、日本の生産年齢人口は4720万人。これは1945年とほぼ同じ試算です。30年後の社会を想像してください。
私は生きていれば70歳。40メートルの道路が横たわるより、何かあったら助けてくれるご近所さんのいる、地域の豊かさのほうが、はるかに大切です。
どんなに立派な道路ができても、手を差し伸べてはくれません。
今でさえ、地域のつながりが薄れていると言われます。孤独な子育て、独居高齢者、孤独死……孤立が深まるなか、新しい地域コミュニティをどう作りあげるかは、喫緊の課題です。区が「最大のパートナー」とする町会・自治会も含め、それぞれの立場で、試行錯誤しています。
地域のつながりづくりは、時間がかかり、一度失えば二度と戻りませんが、道路はそれを壊してしまいます。
さらに、計画内の方は、住み慣れた土地を離れることになります。
高齢化率も高い地域ですが、そこで想定される「孤独」のリスクは、「アルコール依存症」に匹敵。心臓発作、アルツハイマー、認知症のリスクも増加するというデータもあります。
都が補償するのは、都自身が決める評価額のお金のみ。あとは自己責任の制度で、生活再建や、住環境は補償されません。公共事業に協力するのに、多大なリスクを負うわけです。
大型道路が地域コミュニティと、区民の人生に大きな打撃を与える責任について、どうお考えでしょうか?
★道路によって様々な問題が引き起こされることを、区は自覚すべきです。タテ3に限らず、石神井公園駅前や大二中を破壊する補助232、135号線など、問題の道路は他にもたくさんあります。
平成が終わる今、必要なのは新しい道路ではありません。人は、道路ではなく、地域で生きるのです。その地域住民に寄り添うのが基礎自治体の使命です。
計画の見直しを心から要望し、次の質問に移ります。
2.放射36号線まちづくり計画
実家の最寄り駅でもある、氷川台の駅前が、放射36号線の道路計画で様変わりしようとしています。まずは正久保橋付近の橋の工事が始まりますが、それだけでも、4年程かかるそうです。
放射36号線のまちづくり計画が進んでいますが、よりよい環境をどうつくるかが、大きな課題です。今後の駅前の整備として、マルシェを開いたりできる、人がつどい、交流できるスペースが必要だと思います。駅前広場について、検討状況をお聞かせください。
★ひとが集い、交流できるスペースづくりを要望し、終わります。