一般質問(1)ママだから、わかること!(子育て支援のあり方…産後ケア/一時預かり/親への支援)

「一般質問」は、練馬区では年に1回、自由なテーマを区にぶつけられる貴重な機会です。

9/12(水)の第3回定例会で、高口ようこが初の一般質問を行いました。
その内容を、5回に分けてご紹介します。

できるだけ皆さんに届くことばを心がけました(それでもいつもよりカタいですが…)。
ぜひ、お読みください!

前文

私は9歳、6歳の2児の母親です。

子育てひろば、一時預かり、ファミリーサポート、保育園、幼稚園、こども園等、様々な区の制度を実体験してきました。

第一子を産んだ時の社会から隔絶されたような孤独感や、子どもが少し泣いただけでも「迷惑をかけないように」と気を遣い、疲れ果てた日々を忘れられません。そのなかで、「子どもは地域で育つ」「社会が育てる」ものと知り、それを実現するため、地域活動をしてきました。

子どもが地域で育つために大切なのが、地域コミュニティです。特に、多世代がつながるコミュニティ作りに、地域の一員として取り組んでいます。子どもは子ども等と居場所を分けることなく、お互いの顔が見えるまちづくりをめざしています。

2016年には、41歳の夫をがんで亡くし、在宅医療や介護、看取りを経験しました。孤立しがちなひとり親だからこそ、地域とつながる大切さを、より感じるようになりました。

また、子どもが小学生になってからは、「共同の学び」を実践しています。一人ひとりの考え方や生き方を認め、多様性を尊重し合う。安易に答えの出ない問いを、共に考え合う。「みんな同じ」であるより、その子らしさを伸ばす。違いをあたり前として、ありのままの姿を受け止め、違いを超えて支え合う教育環境が必要だと感じています。

今まさに地域で生きる一人として、特に子育ての当事者として、ママ・パパ達の代表として、実際に直面してきた区政の課題を取り上げます。

テーマ1:子育て支援のあり方について

1-1:産後ケアについて

まず、産後ケアについて伺います。産前産後は心身のバランスが大きく崩れる時期。産後うつ、またはそれに近い状態を感じる母親は、9割にのぼります 。妊産婦の死亡原因の1位は自殺、虐待加害者の6、7割以上は実母という辛い現実があります。

*注:産後うつと診断される母親は10人に1人(厚労省)、産後うつに近い状態を約8割が感じている(NPO法人マドレボニータ調査)

一方、産後は、健診等、子ども中心の事業が目立ちます。ママ自身も、子ども中心の生活に変わり、自分のことは後回し。ママのケアの手薄さは、産後うつや虐待にもつながります。

産後の支援として子育て応援券がありますが、利用率は約2割と低調。大切な財源が有効に使われていません。ママ達の間でも「応援券が使えない」のは有名な話で、「使いたいサービスがない」「利用方法が複雑」「申し込む余裕ができたら期限が切れていた」という理由をよく聞きます。

一方、利用が伸びているのは、助産師によるケアと一時預かりです。保育の専門家に委ねたり、自分のケアに専念できたりする事業の必要性がわかります。

(質問)

子育て応援券については、当事者の意見を聞きながら、利用期間を長くする等、事業の見直しを求めます。同時に、マッサージや骨盤体操等、ママの心身をケアするメニューの追加を要望します。子育てひろばに行くだけで受けられる気軽な事業を増やせば、ひろばに足を運ぶきっかけにもなります。区の見解をお聞かせください。

1-2:一時預かり事業について

続いて、一時預かり事業について伺います。

子どもと24時間一緒、片時も離れられない在宅育児は、どんなにかわいくても大きな負担です。数時間離れるだけでリフレッシュし、また頑張れる一時預かりは、ママ達の強力な味方。実際、2013年から’17年度までの5年間で、約1 万3千人も利用数が増えました。

一方で、毎月1日朝早くから並ばなくては予約がとれず、「疲れている時ほど使えない」という矛盾に陥っており、予約しやすいシステムの早期構築を求めます。

(質問)

また、区は必要量は足りていると言っていますが、「予約がとれない」との声を多く聴きます。稼働率は8、9割と高いうえ、予約がとれず諦めた人数がカウントされていません。顕在化されないニーズが考えられます。予約を諦めた数も含めた、実態に沿ったニーズの把握と、枠の増量を求めます。お答えください。

(質問)

基盤拡充のためには、保育園での一時預かりが機能する必要があります。子どもを保育に慣れさせるため、一時預かりを利用する育休中の保護者も増えています。待機児童を解消する努力と併せ、一時預かりにも人員がまわるよう、各保育所に専用の枠を設けるべきですが、見解をお聞かせください。

1-3:親への支援について

次に、親への支援についてです。核家族化が進む今、子育てを親だけにまかせず、地域全体でトータルにサポートする体制が必要です。

地域での子育てで重要な一つが、親同士のつながり、仲間作りです。そのきっかけの場として子育てひろばがありますが、2017年度のニーズ調査報告書で、なんと約7割も「利用していない」と回答 。「ひろばになじめない」という親は多いのです。

仲間作りを支援する専門家は、「○○ちゃんのママ」としてではなく、「私」を主語にして語り合える場が重要だと言います。親になればつながれる、ひろばに行けばママ友ができるとは限りません。ママ、パパである前に、一人の人間としていられる場が重要です。

(質問)

サークルやイベントの主宰、ボランティア等、主体的に活動する親達がいます。グループワークや講座等を通じた仲間作りのサポート、自主活動の場の提供や補助等、親同士が自立し、つながり、地域と関わる支援を積極的に行うべきと考えます。見解をお聞かせください。

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