決算特別委員会・教育費/統廃合&カバンの重さ問題

2018年9月28日(金)、決算特別委員会で、”デビュー”を果たしました!

費目は、「教育費」。統廃合問題、カバンの重さ問題について、取り上げました。

時間はたった14分。カバンについては要望のみになってしまいましたが……今後も皆さんと同じ目線に立った質疑を精進していきます!

旭丘小中で先行して小中一貫教育を設置という対応方針変更案について

新たな小中一貫教育校の開設は、改築後=約10年後

○高口ようこ

学校適正配置推進経費に関連して、「旭丘小学校、旭丘中学校、小竹小学校の3校で小中一貫教育校を設置する」という対応方針案について伺います。

8月30日の文教児童青少年委員会にて、「旭丘小学校と旭丘中学校で先行して、新たな小
中一貫教育校の、設置に向ける準備を開始する」という変更案が出されました。これについて、今の区の考え方を伺います。

新たな小中一貫教育校、以下新校と言います。新校は、施設一体型とのことなので、新校の開設は改築後ということでよろしいですか。まず、確認させてください。

○教育施策課長

教育委員会といたしましては、今回8月の文教児童青少年委員会におきまして、対応方針案の変更で、旭丘小学校、小竹小学校、旭丘中学校を新たな施設一体型小中一貫教育校に再編するという対応方針につきまして、旭丘小学校、旭丘中学校を先行して準備の検討を開始する対応方針案の修正をお示しさせていただいてございます。

新たな施設一体型の小中一貫校につきましては、今後の検討の中で施設等のあり方等を検討していきます。今後、新校の改築等の後に開設する方向で検討を進めてまいりたいと考えてございます。

新校開設の時点で、小竹小は残るのか……?

○高口ようこ

今の方向性としては、改築後に新校が開設されるということでした。これは、早くても
7、8年、約10年後となります。変更案には、新校における小学校の通学区域は、当面旭
丘小学校の通学区域を基本とするとあります。

この変更案では、新校開設時点で小竹小学校が残ることを意味していますか。一般質問
で正面からお答えがなかったので、今の案の考え方を明確にお答えください。

○教育施策課長

小竹小学校につきましては、将来的な児童数の動向等を見定めつつ、引き続き検討を進めていきます。

○高口ようこ

将来の動向を見定めつつということですが、今の考え方を伺っています。いかがでしようか。

○教育振興部長

旭丘小学校、旭丘中学校を先行して準備に着手するわけでございます。基本的に、小竹小学校の学区域については、ご希望の方については、弾力的に運営していくと考えてございます。

さらに、これまでの間、例えば学校を改築するに当たりましては、基本構想、基本設計、実施設計、工事施工で、単発の学校でありましても6年を要します。こちらは小中一体型でございますので、それ以上の時間を要します。

さらに、敷地面積が1万㎡を超えますために、一方では建築確認については東京都の所管になります。そういう事も含めまして、7、8年はかかるものと考えております。それまでの間に、地域の方々との協議、それから粘り強く私どもの説明させていただきながら、ご理解をいただくように努めていきたい、これが現在の考え方でございます。

○高口ようこ

弾力的ということですが、基本的には小竹小学校の通学区域は、新校開設した時点で残るのか、どちらを基本としているのか、お聞かせ願いますでしょうか。

○教育施策課長

先ほども申し上げましたが、小竹小学校については将来的な児童数の動向をさらに見定めつつ、引き続き検討を進めていく形でございます。

*高口注:逃げ切られてしまい、悔しい思いを…。逆に言えば、ここをはっきり答弁したくないポイントでもある、ということではないでしょうか。

地域限定の推計は5年間のみ=将来推計は、統廃合の根拠にならない!

都の推計、最新資料。児童数は今後も増加。特に小竹小は、他校と比較しても、「生徒数が少ない」とはとても言えなくなる

○高口ようこ

今、将来の人口を見定めつつというお話が出て、一般質問でもそういったお答えでした。

人口推計のお話で、練馬区全域ではなくて、小竹、旭丘地域に限定した将来の推計はある
のかどうか、お問かせください。

○教育施策課長

適正配置の推進につきましては、児童・生徒数の動向ですとか、将来の人口推計等、さまざまな要素を検討の要素としております。年少人口の、中長期的な人口推計等につきましても、検討の要素の一つとしております。

しかしながら、旭丘、小竹地域といった限られた地域の地区の中長期的な推計につきましては、近年のマンション開発状況等による誤差が大きく出てしまう可能性がございます。このため、区としては東京都教育委員会による教育人口と推計を基本として、検討してご
ざいます。

○高口ようこ

その東京都の推計は、何年後までの推計が出ていますか。

○教育施策課長

都の推計につきましては、今後5年間の推計が出てございます。

○高口ようこ委員

つまり、5年以上の根拠のある推計はないということが言えると思います。

今、教育振興部長がおっしゃったように、新校開設には少なくとも7、8年、約10年かかる。それが、都の人口推計では5年しかないとのことです。曖味な人口推計を前提にしている今回の対応変更案自体の矛盾ではないでしようか。

根拠の曖昧な、遠い将来の人口推計で、個別の学校の適正配置を今決めること、あるい
は、5年、10年単位の行政計画を立てることは、本当に根拠があると言えるでしょうか。
その問題点をはっきり指摘いたします。

○教育振興部長

人口推計でございます。今、ゼロ歳のお子さんが5歳6歳、小学年齢になるということが前提でございます。それ以前のものについてはないということでございます。一方で、先ほど教育施策課長が申し上げましたけれども、東京都の教育人口推計は確かなデータに基づいて算出がされている。

練馬区において、全体像については把握しております。個別のものにつきましては、先ほど申し上げたように地域的な集合住宅の建設等について、誤差が生じる可能性があります。

私どもとしては、この東京都の教育人口推計を基本としながら、現在の取り組みをしていく。今後の状況についても、毎年これは出てまいりますので、そのような動向を踏まえて、適切に対応していきたいと考えております。

*高口注:画像の推計にもある通り、児童数は増え続けます。かつ、5年以上の根拠ある推計はありません。

「当面」が、いつまでかは、決まっていない!

○高口ようこ

5年のデータで進めていくとおっしゃっていただきました。

また、関連して伺います。変更案では「当面、旭丘小学校の通学区域を基本」としていますが、「当面」とはいつまででしょうか。簡潔にお答えいただければと思います。

○教育施策課長

先ほどから繰り返し申し上げております。小竹小学校につきましては、将来的な児童数の動向を見定めて、引き続き検討を進めていきます。

○高口ようこ委員

ありがとうございます。当面がいつなのか、何年先なのかということがはっきり言えないということだと思います。

「当面」が、何年かもわからない中で、地域住民や子どもたちは不安な思いをしながら、最も古い、築60年に迫る学校で、今過ごしているわけです。

「当面」という言葉をしっかりと削ることが、地域への責任であり、命を守る行政の責任だと、強く要望いたします。

「長寿命化」できるかどうか、判断さえしていない!

区の計画における、「長寿命化」の予定。「50年」で判断する予定だが、全く実施していない

○高口ようこ委員

今、言ったとおり、小竹小学校は区内で最も古い築60年にせまる学校です。

改築は将来の話ではなく、将来的に見定めるということではなく、今、目の前に迫る死活問題です。そこで伺います。

区は「練馬区学校施設管理基本計画」において、築50後を目途に、コンクリートの圧縮強度、中性化状況などに基づき、長寿命化の適否を判断としておりますが、ここに書かれた長寿命化の判断は行いましたか。お答えください。

○教育施策課長

まず最初に、基本計画でお示ししましたとおり、練馬区内の児童・生徒数はピーク時の6割、一方で学校数は、ほぼ同数となっております。今後、区といたしまして、過小規模校を中心に適正配置を進めていくことは不可避な状況と考えてございます。

また、先ほどの委員からのお話の中で、5年の要素を一つの要素のみで判断をしたようなご発言がございましたが、学校の統合再編、また適正配置の推進につきましては、現在の児童数、また東京都の推計、今後の区全体の人口推計等、さまざま要素を複合的に考えて判断してございます。

○学校施設課長

平成29年3月に、「練馬区学校施設管理基本計画」を定めてございます。その中でも、学校施設につきましては、それぞれ学校の仕様状況がございます。

私どもも定期的な点検、また日常的な点検を行いまして、学校の施設の状況については把握してございます。その中でも、今回小竹小学校につきましては、私どもは60年で、安
全基準とは思っておりません。

私どもとしては、適切な施設の維持管理を行えれば、今以上に施設は利用できると思ってございます。

○高口ようこ

お答えいただいていないですが、その「練馬区学校施設管理基本計画」において、区みずからが定めて計画をしている「長寿命化の適否を判断」「築50年を目途にする」としているとしている「長寿命化」が行われたのか、行われていないのかをお答えください。

○学校施設課長

小竹小学校につきましては、平成21年に耐震の改修工事を実施しております。これによりまして、十分な耐震状況にあると私どもは思っております。

ある意味では、この時点で私どもとしては、小竹小学校につきましては、引き続き利用できるものと判断しているところでございます。

○高口ようこ

今、おっしゃいましたが、耐震補強はまた別の話で行っているものと思っておりました。

ここ(基本計画)に書かれた、管理基本計画における長寿命化の適否を判断というのは、つまり耐震補強のことと考えを変えられるということでしょうか。

○教育振興部長

コンクリート圧縮強度はご承知かと思いますけれども、いわゆる耐震のIs値を測定するに当たって、その途上で出てくる一つの指数でございます。私どもはその指数を一つの項目として、今回検討するわけでございます。

現時点においては、今後実施計画をお示しすることとしておりますけれども、その中でお示しできるものと考えてございます。

○高口ようこ

つまり、ご自身の計画において、今は長寿命化の適否の判断をしていないということだと思います。

長寿命化の判断をしておらず、新校開設まで小竹小学校が改築されないということは、長寿命化ができるのかどうかもわからないという中で、小竹小学校が築70年近くになります。

これまで、老朽化が進んでいるから統廃合だとさんざん地域の説明会で言われていまし
た。70年も小竹小学校を改築しないというのは、みずからがおっしゃった言葉と相反するのではないでしょうか。

将来、持てば7、80年もっと超えることもあり得るわけです。
攻めの防災とおっしゃるのならば、避難拠点になる小竹小学校の改築をぜひ、急いでい
ただきたいと思います。子どもたちの、地域の、私たちの命の問題をぜひ、攻めの防災で
守ってください。

今年度策定の学校施設管理実施計画に小竹小学校改築を位置づけることを強く要望し、次の質問に移ります。

○学校施設課長

先ほども中し上げましたが、日常点検、また定期点検を行っておりますので、今後引き続き施設の状況につきましては、私どもも十分に把握していきまして、必要な修繕、また必要な改修については行っていきたいと思ってございます。

*高口注:日常点検、定期点検(法定点検)では、躯体に穴をあけ、長寿命化できるかどうかの検査は行っていない、ということを確認済み。

*高口注:「必要な改修」というのは、「躯体がもつ」レベルの大規模な改修ではありません。また、2度目の耐震工事は行わず、耐震した躯体が何年持つか、というものでもない、ということも確認済みです。

カバンの重さ問題

○高口ようこ

続いて、教育指導費に関連して、小中学校のかばんの問題について伺います。

近年、小中学生のかばんの重さが問題となっております。そのような中、9月6日に文部科学省から、児童・生徒の携行品のかかわる配慮を求める通知がありました。重さや量について、改めて検討のうえ、適切な配慮を講じるようにとの内容でした。

これを受け、練馬区は学校に置いておくことと合わせ、「学校に置いておくことを認めているものについて」という工夫例とあわせ、各学校に通知を出しました。

しかし、以前からかばんの重さは問題となっていました。私自身、以前先生に相談しま
したが聞いていただけなかった経験があります。また、文部科学省通知以前にも、私たちの会派にかばんの重さの件で相談があり、教育委員会にも伝えていましたが改善されませんでした。

かばんの問題に限りませんが、一保護者が、先生や学校の決定を覆すのは困難で、個々に寄り添う対応がなかなか許されない実情があります。

例えばほかにも、今年の夏は酷暑で、プールの見学の子どもたちがプールサイドにいるのが心配だという声が多数あり、区にお話しましたが「各学校の対応に任せる」とのお答えでした。

時間がないので要望にとどめますが、各保護者に寄り添う対応を求めます。


*一部抜粋してお届けしました。正式な議事録は、練馬区議会のHPでご確認ください。